ごようけん隊の意義
― 「社会貢献」とは、社会の利益に資する(役に立つ)行いをすることをいう ―
はじめから社会に資することを目的として行う直接的な社会貢献と、特定の事業や行為をすることが結果として社会貢献につながる間接的な社会貢献とがある。 [ フリー百科事典より ]
ごようけん隊の無償サービスシステムは、はじめから社会に資するという発想から生まれたものではありません。
新規に立ち上げた「静岡県指定訪問介護事業所」として、他の事業所と商品(サービス)の明確な差別化を図るためのメニューのひとつです。
そのコンセプトは、利用者様の“満足度を追求する”ことであり、サービスの質について問われる部分もあるかと思いますが、設定金額については合格点をいただけるシステムであると自負しています。また、これは間接的な社会貢献システムでもあると考えています。
定義は「特定の事業や行為をすることが結果として社会の役に立つもの」であり、この場合の特定の事業とは「静岡県指定の介護保険事業」で、行為とは「ごようけん隊の活動」に当たります。ただし、これは決して無償の部分を誇示しているわけではありません。
介護保険制度上の在宅介護サービスが抱える課題とは、利用者様と直接サービスを提供する訪問介護員達が抱えている課題でもあります。「日常の援助範囲」を要因とする割り切れない感情をいだいている訪問介護員は大勢いらっしゃいます。
訪問介護員とは公的な資格を有し、介護の知識や技術を身につけている「専門家」です。“都合の良いお手伝いさん”とは違うのです。
そのような認識こそが、介護職の定着率の悪さや人材不足を助長している一因であると考えております。
しかし実際の介護サービス現場では、禁じられている日常の援助に当たらない行為をすべてお断りする介護員さんが「善」で、ささいな行為でもニーズに応える介護員さんは「悪」で
しょうか? 利用者さんの立場から申せば評価は逆転するものでしょうし、サービス事業者を選択する権利は利用者さん側にありますから、営利目的の介護サービス事業者としては
行政のルールも大事ですが、利用者さんの気持ちも到底無視できるはずがありません。
介護保険制度の自立支援という目的のルールに則り、公式な訪問介護員としての地位(プラ
イド)を向上させつつも、人それぞれである利用者さんの「日常」のニーズにもお応えする。それが「ごようけん隊」のインフォーマルケアサービスという活動で実現できるならば、
介護サービス現場での現実的な課題をクリアすることになり、僅かですが結果として社会に
資する行為に該当するものと独善的に考えております。
隊長 小言辛兵衛